ものづくり補助金の概要

ものづくり補助金の正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。中小企業や小規模事業者等が、今後直面することが予想される制度変更等に対応するために取り組む、革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善のための設備投資等を支援することを目的としています。
補助対象者は小売業、卸売業、サービス業も含めたすべての中小企業者等であり、創業間もない会社や個人事業主も申請が可能です。単価50万円（税抜き）以上の設備投資が必要です。

ものづくり補助金の流れ

申請は電子申請システムを使って行います。申請から補助金の受領までの流れは次のとおりです。

1. 申請書類の準備、提出
2. 審査
3. 採択発表
4. 交付申請
5. 交付決定
6. 補助事業の実施
7. 遂行状況報告書の作成、提出
8. 中間監査
9. 実績報告書の作成、提出
10. 確定検査
11. 審査・補助金額の確定
12. 精算払請求
13. 補助金の支払

※この後、5年間にわたって事業化状況報告を作成、提出する必要があります。

申請類型

ものづくり補助金には5つの申請類型があります。「通常枠」を基本として、各類型においては以下のように特定の事業者が対象となります。

基本要件

事業計画期間において、以下の要件を全て満たす3～5年の事業計画を策定していること。

• 給与支給総額を年率平均1.5％以上増加
• 事業場内最低賃金を地域別最低賃金＋30円以上の水準にする
• 事業者全体の付加価値額を年率平均3％以上増加

さらに、一般型における各申請類型の要件および補助上限額・補助率は次のとおりです。

類型1．通常枠

要件

基本要件のみ満たす必要があります。

補助上限額・補助率

類型2．回復型賃上げ・雇用拡大枠

要件

基本要件に加えて、下記要件を全て満たす必要があります。

• 前年度の事業年度の課税所得がゼロである
• 常時使用する従業員がいる
• 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額、事業場内最低賃金の増加目標を達成する

補助上限額・補助率

類型3．デジタル枠

要件

基本要件に加えて、下記要件を全て満たす必要があります。

• DXに資する革新的な製品・サービスの開発、またはデジタル技術を使った生産プロセス・サービスの提供方法の改善をする事業であること
• DX推進指標に基づいた自己診断を行い、その結果を応募締切日までに独立行政法人情報処理推進機構に提出している
• 独立行政法人情報処理推進機構が実施する「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」の宣言を応募申請時点で行っている

補助上限額・補助率

類型4．グリーン枠

要件

基本要件に加えて、下記要件を全て満たす必要があります。

• 温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発、または炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供の方法の改善を行う
• 3～5年の事業計画期間内に事業場単位または会社全体での炭素生産性を年率平均1％以上増加する
• これまでに自社で実施してきた温室効果ガス排出削減の取組の有無を示す

補助上限額・補助率